新事業に取り組みたいと思っている美容室であれば
2013/01/24 カテゴリ:美容室の経営戦略
新しい事業を始めたものの、なかなか軌道に乗らずに困っているという美容室から相談を受けることがあります。
美容室が新事業に取り組む場合、下記の3つの面からその事業を検証してみることが必要です。重要なのは、取り組む前の構想・計画段階で検証することです。
1.販売面
既存(美容室)の顧客、販売ノウハウ、ブランドのイメージなどを生かすことができるか?
2.投資面
既存(美容室)の店舗施設、人材、商品などを生かすことができるか?
3.経営管理面
これまで培った経営管理方法を新規事業に生かすことができるか?
上記の3つは、簡単にいえば、本業である美容室の人・物・金・情報という経営資源を新事業においても生かすことができるかということです。本業の経営資源を新事業で共通利用できればシナジー(相乗)効果が期待できます。逆に共通利用の度合いが低い、もしくは全く利用できない場合は、事業リスクが高まります。
相談を受けてみると、経営資源の共通利用ができるにもかかわらず、その視点がないということがあります。たとえば、美容室を利用している既存客にアプローチできるのに、全く新しい顧客を一から獲得しようとするケースなどです。
ただ、重要なのは、前述したとおり構想・計画段階で上記の3つの面から新事業を検証し、是非を検討することです。実行後では修正が極めて難しくなってしまいます。
なかにはやめたほうがよかったのでは?と思うケースもあります。
新事業を考えている美容室は、構想・計画段階でご相談していただくことを強くおすすめします。私の場合、やめたほうがよいと判断した時は「やめたほうがいい」とはっきりと言っています。もちろん、実行後で撤退が適切な場合にもそうです。早期に決断して撤退しないと本業が危うくなることもあるからです。