2019年 2月の記事
今週は専門家派遣による経営支援からスタートした。
支援先であるお客様は個人の小規模企業。このたびの支援を通じて経営計画書を作成した。当社にとって初めての経営計画書である。
この計画書はA4・2ページと表紙から成るシンプルなものであるが、明確な目標を立て、現状とのギャップから経営課題を設定、そしてその課題を解決するためのアクションプランを策定した。実施にあたっては小規模事業者持続化補助金にチャレンジする。
ところで、経営とは、自社の未来像(あるべき姿、目標)と現状(今の姿)とのギャップを埋めていく取り組みである。よって、自社の未来像が明確でない、もしくはないという状態では経営とは言えない。社長はまずもって自社の未来像を明確にすべきである。そうすることで現状とのギャップ、すなわち経営上の問題点が浮き彫りになり、的確な課題設定ができるようになる。また、経営計画書はこのギャップを埋める方策を明示したものである。社長は企業規模の大小を問わず自社の未来像の明確とともに経営計画を策定しなければならない。「忙しくて作る時間がない」とは言っていられない。
さて、今回の支援は今日で終了した。今後は引き続き支援機関がフォローしていくことになった。お客様の発展を心より願うとともに、支援に携わらせていただいたことに感謝申し上げたい。
ツイートもしたけれども。
たしかにクレドカードは経営理念を浸透させる有効な手段だ。しかし、それを導入する前に、社長は自らについて、自社の経営理念を本当に大切なものだと信じ切れているか?社長としての姿勢はどうか?を問うてみることが必要だ。なぜなら、これらの点が確たるものでないとクレドカードを導入しても機能しないからだ。逆に言うと、これらが確たるものであればクレドカードの必要性は低い。
実は今朝、クレドカードを紹介している記事を見かけたのだが、手法のみの内容となっていたので、ふとこんなことを思いツイートした次第である。
繰り返しになるが、経営理念の浸透にあたっては、社長が自社の経営理念を本当に大切なものと信じ切れているか、そして、社長の姿勢が何よりも重要なことなのである。私は中小企業診断士として常々このようなことを支援の場で申し上げている。
過日、三条商工会議所・後継者塾が全5回の講義を終えた。
弊社はこれまでも後継者向けセミナーや研修をいくつかやらせていただいているが、今回は事業承継センター(株)様が実施している後継者塾のカリキュラムとテキスト等を用いて行った。私と弊社役員のもう一人の土田が同社の後継者塾の認定講師であることから実現できたのである。
■三条商工会議所 ホームページ
http://www.sanjo-cci.or.jp/seminar/181120successorschool
■事業承継センター(株) ホームページ
http://www.jigyousyoukei.co.jp/2018/11/11165/
この塾の最大の特長は、後継者が自社のことを徹底的に知ることである。
後継者向けのセミナーや研修は数あれど、そのほとんどはリーダーシップや財務、経営戦略、マーケティングなど経営知識を教えるカリキュラムとなっている。もちろんこれらのことを学ぶことは大切である。しかしその前に後継者がやるべき重要なことがある。自社のことを徹底的に知ることだ。創業に至った経緯や今日までの歴史、経営理念に込められた思い、ビジネスモデル、業界動向・・・。自社のことを知らずに経営革新や経営上の判断を行うことは難しい。会社は変革していかなければ衰退する。その際に必要なことは「守るべきこと」と「変えていくべきこと」の見極めだ。また、経営は問題解決の連続であり、取りも直さず判断と決断の連続である。経営理念が判断の拠り所になるといわれるが、それに加えて自社の歴史も判断のベースを構成する。このようなことから、後継者は何をおいてもまず自社のことを徹底的に知ることが求められるのである。
受講生のグループLINEもできた。同じような境遇をもつ仲間をつくることも講義と同じくらい大事なこと。実はこの塾のもう一つの特長が仲間づくりである。講義が終わった後も受講生同士で学び続けていくことが成長に結び付いていく。
かくいう私も、実はこの後継者塾で習うことを実践している。一つとして、ビジネスモデル分析で弊社の弱点を見つけ出し、克服に向けて動き出していることがある。極めて経営に役に立つ内容であると実感する。
末筆ながら、このたびお世話になった三条商工会議所の皆さま、事業承継センター(株)様にあらためて感謝申し上げたい。