ポイントカード制は割引特典を与えるだけじゃない
2010/06/10 カテゴリ:美容室のマーケティング
コアコンサルティングの土田正憲です。
昨日、行きつけの書店で本を買ったらポイントカードを渡されました。店員に訊いたところ試験的に導入したそうです。
この書店のポイントカード制は、商品の買い上げ金額400円につき10ポイントを加算し、1000ポイントに達すると次回の商品購入時に5%割引を1回利用できるというものです。なお、顧客情報は収集していません。
再販制度を揺るがしかねないという声がある中で徐々に広がってきた書店でのポイントカード制。書籍販売は利益率が低いことから、ポイントカード制による割引はかなりの負担となります。したがって、ポイントカード制を導入するのであれば、単に割引特典を付与するのではなく、顧客の属性情報と購買履歴情報を収集することで「いつ誰が何を購入」したのかということを把握し、これを品揃えの改善や、顧客に新刊発売などの情報を提供したり、さらには予約などのサービスを提供して顧客の囲い込みを図っていくことが重要になります。
他方、これは美容室においても同様で、ポイントカード制は単に割引特典を付与するものではなく、顧客の属性情報と購買履歴情報の収集から「いつ誰が何を利用」したのかということを把握し、それをメニュー構成や店販商品の品揃えの改善、顧客への情報提供などに活かしていくことが重要なのです。
まあ、試験的導入のためか、この行きつけの書店では今のところ顧客情報を収集していないようですが、今後の動向をうかがっていきたいと思います。